
日本で生活すると、いろいろな宗教の行事に関わることになります。
葬式は、多くの場合仏教式です。でも12月にはキリスト教徒でなくてもクリスマスを祝い、その1週間後、年が明けると神社に行って、その年の健康と成功を祈ります。日本では一般的に、宗教や信仰について深く考える習慣がありません。異なる宗教の行事でも、あまり気にせずに受け入れています。
ビジネスの現場にも宗教行事があります。今回紹介する行事は神道のものです。ビルや工場の建設が始まるときに開かれる儀式で、「きこうしき(起工式)」と呼ばれます。工事を安全に終えられるように、その土地にいる「かみさま(神様)」に祈るためにおこないます。大規模な工事には、必ずこの儀式があります。
※神様という言葉は一般的には ’God’ と英訳されることが多いですが、神道の場合は ’deity’ が使われます。神道が多神教だからです。
さて私は先週、札幌市内で植物工場の起工式に参加しました。工場を建てようとしているのはJFEエンジニアリングという大きな会社です。JFE社が建設予定地に神主を呼んできて、式を主催しました。

式に集まったのはJFEの社長や従業員のほか、建設会社などの協力企業、そして札幌市長を初めとする地元行政関係者など約50人でした。記者も、私を含めて10人ぐらいいました。
会場は大型テントの中で、一番前に祭壇があります。
聖職者の服を着た神主は、人間と神様の接点になる人です。祭壇の前で「のりと(祝詞)」と呼ばれる言葉を唱えて、神様に工事の安全を祈ります。祝詞には古い日本語が使われていて、日本人でも、一度聞いただけですべてを理解することはできません。

最後には、祭壇にお供えした日本酒を全員で(ほんの少し)飲んで終了。一度神様のものになったお酒には特別な力が備わると考えられていて、これを飲むことで、成功に近づくことができると言われています。
仏教やキリスト教が外国から日本に入ってきた宗教である反面、神道は日本固有のものです。神道には戒律がありません。聖書のような、必ず読むべき本もありません。神道の中身には今回は触れませんが、日本的なものの考え方、世界観がそこにあると私は感じます。
興味を持った人は、以下のサイトを読んでみてください。
神社本庁
英語)http://www.jinjahoncho.or.jp/en/
nippon.com < Японские синтоистские святилища >
http://www.nippon.com/ru/views/b05201/

